人工透析

いい透析とは

『つらい』、『なるべくやりたくない』透析から、『元気になれる』と思える透析へ。
それが、援腎会すずきクリニックの透析の願いです。
だから当院では、よい透析を達成するために努力を惜しまない決意にてがんばります。

よい透析とはどのような透析なのでしょうか?

透析量を増やそう

一般的に標準と言われる透析は、週3回4時間、血流200ml/分と言われています。
ただ、すべての人にこの標準治療が当てはまる訳ではありません。
男性で身体の大きな方では透析不足となってしまいます。
週3回の透析で透析量を増やすためには、時間を延ばすことが一番大切で、次に血流量を上げることが大切となります。

当院では、患者さんと相談しながら、当院で透析をしているすべての患者さんが、元気で長生きできることを目標に透析治療を行っていきたいと考えています。

当院の週当たりの透析時間と血流量の分布

こちらは平成28年3月現在の援腎会すずきクリニック通院中の患者さんの透析時間と血流量の分布図です。全国的には80−90%の方が週3回4時間血流量200ml/分程度の透析治療を受けています。それに比べ当院では、週3回5時間血流量300ml/分以上の透析を行っている方が全体の70%を超えています。
透析量を増やすとどの様な効果がでるでしょうか。

当院患者のP・Ca『9分割図』の変化

平成28年2月のすずきクリニック採血結果と平成24年に日本透析医学会が我が国の慢性透析治療の現況で発表された透析前血清リン値と補正カルシウム値を『慢性腎臓病に伴う骨・ミネラル代謝異常の診断ガイドライン』に掲載されているP・Caの治療管理法『9分割図』に当てはめたものです。ガイドラインでは真ん中の部分にデータがコントロールされている程死亡リスクが下がると記載されています。

死亡リスクが低い部分の数値がすずきクリニックで高い事が分かるかと思います。透析量が多くなればリンの除去量が多くなりますので、当たり前と言えば当たり前なのですが、目で見えるしっかり透析の効果かと思います。

辛くない透析を目指して

よい透析とは透析中血圧が下がらず、痛み、かゆみ、いらいら、不眠などの 不快な症状がない透析だと言われています。
当院では、定期的に医師を中心としたカンファランスを実施して有症状の方に対し透析治療の見直しを行っています。
透析中に血圧が下がった方については、透析スケジュールや透析条件の変更を行い、『透析中辛くなく、透析後のだるさもない透析』が提供できるようになりたいと考えております。

栄養状態を良くしよう

透析が始まって徐々に尿が出なくなると、データが悪くなり透析間の体重増加が多くなります。スタッフからそのことを指摘されると食事量を減らすことで、データや体重増加を改善する方が多いようです。これでは痩せてしまい、長い透析生活に勝てなくなります。
本来は、食事をしっかり食べて、その分の毒素を抜く『しっかり透析』を受ける事が大切です。
援腎会すずきクリニックでは、食事量を減らさずにすむ十分な透析を提供することを心がけています。さらに、管理栄養士が月1回ベッドサイドで栄養指導を行い、栄養状態が悪くならない様に配慮しています。最近では、栄養状態の悪い方やなかなか自己管理の出来ない方を対象に訪問栄養指導もおこなっております。

運動することも大切です

しっかり透析を行うと栄養状態が良くなってきます。ただ、このままですと太って行ってしまいます。援腎会では、透析中のエルゴメーターや定期的な運動療法教室など運動療法にも力をいれています。

生命予後改善をめざして

援腎会では、しっかり透析を行い、栄養管理や運動療法、そして合併症管理などトータルで腎不全治療をおこなっております。
そして、最終的に目指す目的は、QOLの高い生活を透析者の方がおくれる事です。その手助けをする事が我々の使命です。

当院の患者推移と粗死亡率

これは、すずきクリニックと日本透析医学会が発表している全国調査による患者さんの粗死亡率です。

すずきクリニックの特徴として、全国調査と比べて糖尿病が原因で透析となった方が多い事です。一般的には糖尿病で透析導入となる方は予後不良と言われています。この様な条件にもかかわらず、すずきクリニックの粗死亡率は低い状態にあります。全国調査では導入直後に亡くなられてしまう方もたくさん含まれておりますので、一概に比較は出来ませんが、継続的に粗死亡率を公表していくことは大切なことだと考えております。

当クリニックでは、AED(自動体外式除細動器)を設置しております。

AED

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