よくある症状Q&A

よくある症状Q&A

真っ赤なおしっこがでたのですが。

血尿の原因は大きく4つに分けられます。

・炎症(膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎)
・結石(腎結石、尿管結石)
・癌(腎癌、腎盂癌、尿管癌、膀胱癌、前立腺癌、尿道癌)
・腎臓病(急性糸球体腎炎、慢性糸球体腎炎、慢性腎臓病)

また、その他の良性の原因として、遊走腎、ナットクラッカー現象などがあります。

膀胱炎の場合は、排尿時痛や、頻尿、残尿感などの症状を伴います。発熱はないか、微熱程度です。尿検査で細菌や白血球が出ていれば診断できます。
腎盂腎炎は女性に多く、膀胱炎症状に加え、腰背部痛、発熱を伴います。放っておくと敗血症へ移行しやすいので、入院で点滴治療が必要となることがあります。
男性の場合は、排尿時痛に排尿困難、発熱といった症状があると、前立腺炎が考えられます。

いずれも細菌が尿道から入ってそれぞれの場所で繁殖し、炎症を引き起こして症状が出現します。治療の基本は抗生物質投与ですが、重症の場合は入院が必要となることがあります。

血尿に腰背部痛を伴う場合は、尿管結石が考えられます。結石が尿管に引っかかると、粘膜を傷つけ出血し、血尿となります。また、結石により尿の流れが悪くなり腎盂尿管の粘膜が引き伸ばされて腎臓部の痛みとなります。大きさが1cm未満であれば自然排出の可能性があるため、水分摂取を多くして、痛み止めで自然排石するかどうか、様子を見ます。自然排石しない場合や、大きい結石で排石を期待できない場合は、体外衝撃波による治療か内視鏡手術の適応となります。

おしっこの通り道の腎臓、尿管、膀胱、尿道、(男性の場合は前立腺)のどこかに癌がある場合も血尿となります。癌の早期では、血尿以外の症状がないことが多いため、一度血尿となった後すぐに普通の色になったため放置されると癌が進行することがあります。

血尿の場合の検査は、まず尿細胞診、エコー検査を施行し、膀胱癌が疑われれば膀胱鏡検査、腎癌、尿管癌が疑われれば造影CT検査となります。癌が見つかれば手術が必要となることがあります。

前立腺癌が疑われる場合はPSA検査(採血)となります。(詳細は前立腺癌健診の項参照)

血尿に蛋白尿を伴ったり、むくみや乏尿などの症状がある場合は、腎臓病の可能性があります。放置すると腎不全となり透析が必要になることがあります。血液検査や腎生検で確定診断します。

その他として遊走腎、ナットクラッカー現象などがありますが、いずれも生まれつきのもので治療の対象となることはほとんどありません。

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当クリニックでは、AED(自動体外式除細動器)を設置しております。

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